簿記の勉強【入門編・完】

ricamo2005-12-11




はじめての人の簿記入門塾―まずはこの本から!

はじめての人の簿記入門塾―まずはこの本から!



ようやく本書オールクリア。
もう一回「パート4」の練習問題を解きなおし、
「パート5」も私は読み通しました。
っていうか、この入門書レベルの本に私は
何日かかってるんだろう……。
私にとっては小さな一歩ですが、
人類にとっては更にどうでもいいことでしょう。



そして最後の「ねずみ先生」
(この本のイラストに出てくるキャラクター)
のセリフが私には痛い……。


ねずみ先生



これまで勉強したことだけでは足りないかもしれないね


簿記の道は奥深いんです



(中略)



まずは日商簿記検定の3級を受けることをおススメします



なんと……!



およそ3週間前、たった2日間勉強しただけで
簿記の2級を受けようとしてた私は一体なんだったんだ。
やっぱ最初は3級から受けるべきだったのかなー。
まったく、身の程知らずにも程がありますです。
この入門書レベルでひーこらばひんと言っていた私が!



前回、なんで私が身の程知らずにも2級から受けたかと言いますと、
私の知り合いが、一ヶ月勉強しただけで2級に受かってたんです。
なので、「なら俺だって」と傲岸不遜にも2級を受け、
私はまざまざと完敗を喫しました。



謹んで3級から挑戦しなおしたいと思っておりますので、
今一度私に敗者復活のチャンスを与えていただけますよう
ねずみ先生には五体投地して御願い申し上げます。



……まあ実際、簿記を勉強したお陰で、今まで経済学を勉強して
いつもつまずいていた、国内総生産GDP)から国民純生産(NNP)
を算出する際の減価償却げんかしょうきゃくの差し引きとか、
GDPの支出項目の一つである在庫投資とか、
工場とか土地とかへの支出が費用ではなくて資産(有形固定資産)に
勘定されることとか、簿記を勉強して、
「あ、実際にはこういう事をやってんだ」と
初めて私は実感を持てました。



この7年近く、私はマクロ経済学の教科書を読んでも、
今ひとつ理論が上滑りしてる感じで、
実感が湧かなかったので挫折してたのですが、
今だったらもう少し理解できそうな気がします。
もっと早く簿記を勉強してれば良かった。
そうすれば今頃IS-LMモデルも道具として使いこなせるように
なってかもしれない……。



でも、あんまり実感が持てないと先に進めないというのも
考えものです。
私が死ぬまでに経験できたり読書でイメージできることは、
世の中のほんの一部でしょう。
「実感が湧かないから認めない!」と言ってたんじゃ、
先人たちの学問がもったいない気もします。
時には、ゴリゴリと理論組み立てていくのも必要かな……。



まあそれはともかく、死ぬまでにはマクロ経済学
マンデル-フレミング・モデルまで理解して、
思考ツールとして使いこなせるようになりたいものだ。
でもそのためには、やっぱり基礎的な知識が
私には決定的に欠けてるんだよなー。



そんな悔しい気持ちがしたので、簿記の3級の標準レベルの問題集をやる前に、
金融のことも私は勉強したくなりました。
小切手とか手形とか借入金とかが簿記の勉強中に出てくると、
私は金融面のことを何も知らないな、と改めて思ったので。



そこで次はこんな本に私はチャレンジしようと思います。



はじめて学ぶ金融論 (ちくま新書)

はじめて学ぶ金融論 (ちくま新書)



今日は全8章中の1章目まで読了。


【勉強になったポイント】
※私の理解なので間違ってる可能性が多分にあります。



●「決済」とは、債権・債務関係を解消すること。




●おカネが使われるのは、一般受容性があるから。


 例えば、江戸時代の商取引の99%は、金貨や銀貨ではなく
 大坂の天王寺屋などの両替商の発行した「預かり手形」などの
 手形で行われていた。
 その方が金貨とかよりも便利だったから。


 明治時代以降の、中央銀行による権威とか法律は
 一般受容性をサポートする位置づけ。




●現金だけでなく、銀行の口座への預金も、通貨の一種として使える。
  

 銀行同士で決済のネットワークが整っていれば、
 口座に預けてある預金からの引き落としで決済できるから。


 この預金通貨は現金の4倍以上もある(2002年3月平均残高ベース)。


 


●民間銀行などの主要金融機関は日本銀行(日銀)に、
 銀行間の決済用の当座の口座を持ってる。
 この銀行間のネットワークが「日銀ネット」。


 前は一日に4回、溜まった分を決済してた。(=時点決済)
 でもこれだと夜中から朝までの間に相手が倒産してたとか、
 タイムラグによる決済リスクがある。(=システミック・リスク


 ので、2001年から日銀ネットでは1件1件の処理を
 即時処理するコンピュータ・システムに切り替えた。
 (=Real Time Gross Settlement、RTGS)
 これでタイムラグによる決済リスクは無くなった。


 でもこれはアメリカよの19年後、ドイツの13年後、
 韓国の7年後、フランスの4年後であり、とっても遅い。
 日本では「銀行はつぶれない」とか安心してたのが理由の一つ。