56兆円と計算したのは厚生労働省だったようだ

水仙



1月13日(金曜)の日経新聞の1面に、
次のような記事が有りました。
(漢数字はアラビア数字に私が表記を変えたりしてます)



65歳以上の高齢者が占める比率は、2004年の19.5%から2025年には28%に上昇する。


厚生労働省は、放っておけば2025年度の医療給付費は現在の2倍の56兆円になると警告してきた。


だから保険料の引き上げや患者負担増、増税が必要というのが政府の論理だ。

1月11日の日経新聞には、政府の見通しでは、
医療給付費は、現行の制度で放っておくと、
2025年度には56兆円になりそう、
という風に書いてありました。
私は、この「政府」って誰なのかなーと思っていましたが、
どうやら13日の記事を読む限り、
厚生労働省の事だったんだな、と私は考えました。



これは「広辞苑」での、「政府」とは
英米系の国家では、立法・司法・行政の総称だが、
ドイツ系の国家と日本では、内閣および行政機構を指す、
という説明に整合しています。
厚生労働省って「行政機構」だと私は思うけど違うだろうか)



政治用語や法律用語の解説に、一介の辞典に過ぎない
広辞苑」の説明をどこまで当てにして良いのかは
分かりませんが、広辞苑の説明と日経新聞紙の上記の
説明が整合していたので、私は少し感心しました。



いままで「政府」という言葉は毎日のように
新聞に出てくるけど、私には漠然としていて
イメージが湧きませんでした。
でもこれからは誰かが「(日本)政府は〜」といったら、
「これは大臣たち(=内閣)の意味で使ってる?
 それとも●●省の官僚?
 もしくは両方?」
と、私は少し注意して見てみようと思いました。



ところで、上記の「広辞苑」の説明を当てはめたら、
日本では、大臣になっていない国会議員は、
「立法」に属してるだけだから、
政府の一員とは言えなさそうです。
その一方で、消防士とか警察とかは行政機構の一部として、
彼らも「政府」と呼んで良いんだろうか。
あと、アメリカやイギリスでは、立法も司法も
3権がまるまる「政府」に含められているので、
ただの議員や裁判官も「政府」に含まれるんでしょう。




そんなことを考えていたら、ちょっと政治に興味が湧いたので、
(というか今までまったくの無知で来たわけだが)
こんな本を今日私は古本屋で買いました。



ポリティカル・サイエンス事始め (有斐閣ブックス)

ポリティカル・サイエンス事始め (有斐閣ブックス)




って1996年の本じゃないか。 orz



政治は生もののような気もしますが……。
でもまあ、大学1年生の入門用などに
書かれてるようなので、まあ入り口としては丁度良いぐらいかな。
10年前に書かれた政治についての分析が、
10年後の今読んだらどんな風に読めるのか、
少し意地悪いですが、私には興味深いです。



それに300円だったし。