日曜買った本。

ハイデガー (知の攻略思想読本)

ハイデガー (知の攻略思想読本)



今読んでる京極夏彦さんの「陰摩羅鬼の瑕」という
推理小説で、この哲学者がテーマになってるっぽいので
私は買ってみました。



20世紀の哲学に最大の影響を与えた本らしい
ハイデガーさんの「存在と時間」(1927)という本は未完で、
内容から言えば肝心の後半部分が
結局書かれずに終ったんですって。
不思議な話です。



そもそもは、古代ギリシャプラトンさんから中世スコラ哲学、
デカルトさん、カントさんまでのヨーロッパ哲学を、
ひっくり返して書き換えてしまうような
壮大なプランだったらしいです。



でも私はどっちかというと、この「ハイデガー」という
本に紹介されていた、カッシーラー(1874〜1945)さんという
哲学者に興味を惹かれました。
「人間はシンボルを操作する動物だ」という視点で
考えた人らしいです。



紙に書かれた文字とか、手話とか、点字とか、
空気を振動させる声とか、
言葉って自分の肉体とは別の物質なのに、
(でも手話は体の一部か)
なんで人間はそれが自分自身を表してるとか思うんだろう
というが、昔から私は気になってるんです。



特に今メールとかブログとかはやってるし、
ディスプレイにドットで構成された文字が
自分自身の心そのものだ、とか思っちゃうのは
なんなんだろうな、という素朴な疑問が私はあります。




あとこんなのも私は買いました。



雲のむこう、約束の場所 新海誠2002-2004

雲のむこう、約束の場所 新海誠2002-2004



アニメーション作家の新海誠さんという方への
インタビュー本。
とても手間のかかるアニメ作品を、独力で作ってしまったなど
お名前だけは私は聞いたことがありました。
小説家の村上春樹さんに影響を受けているとのことです。
あと90分のアニメ映画で1億円の費用というのは
非常に安いそうです。
(まだちゃんと読んでない。)




女性学・男性学―ジェンダー論入門 (有斐閣アルマ)

女性学・男性学―ジェンダー論入門 (有斐閣アルマ)



中に、樹村みのりさんという方が漫画作品を3篇描かれて
いるのですが、学生の女性のセリフで
「あら違うわよ うらやましいって思ってるのよ」
というのがあって、「〜わよ」という語尾があったので
私は少し意外な気がしました。



しかし、女性学というのは知っていましたが、
男性学というのもあるんですね。
私はへーと思いました。



アンパンマン」という子供向けの作品でも、
アンパンマンカレーパンマンジャムおじさんなど、
男の登場人物は多種多様な能力を持った存在で、
女の登場人物はバタコさんに代表されるやさしいタイプや
わがままなドキンちゃんタイプに、単純に二分されている、
という分析などおもしろかったです。
まだ最初の方をぱらぱらと見ただけですが。



かといって、すごい特殊能力や戦闘能力を持った
女ばっかり出てきて、戦闘しあう、というキャラ設定なら
良いかというと、そしてそんな作品は結構ありますが、
それもなんだかなーという気が私はします。



本書では、個々の作品を分析するだけでなく、
どういう世の中の構造になっていて、
そういう作品が量産されているのかを見よう、という
風に書いてあって、なるほどと私は思いました。