メモ:金融政策の日米トップ会談(の水面下の駆け引きを妄想してみる)
10日前の10月17日の火曜日、アメリカ合衆国の中央銀行である
連邦準備銀制度理事会(FRB)のアラン・グリーンスパン議長が
日本銀行の福井俊彦総裁と会談しました。
小泉首相と30分ぐらい首相官邸で会談しています。
グリーンスパン議長が18年も議長を務めていることに触れて、
「ロングスパンだね。グリーンスパンじゃなく」との
ジョークを飛ばしています。
靖国神社に参拝した為にそっちの方が大きく報道されたので、
日本列島の住民として願わずにはいられません。
関係無いけど、私は何となく、ブログって最新の話題に
触れたくなっちゃいます。
たった10日前の事でも古い事の様に私は感じて仕舞ったので、
我ながら、ちょっと良くない傾向だな。
本を読んでない証拠だ……。
で、18日にグリーンスパン議長は講演をして、
原油高が経済に与えるダメージを強調しました。
日銀の福井総裁に対する牽制だったのではないでしょうか。
というのは、今2002年からアメリカの消費者物価指数は少しずつ上がっており、
今年の9月にはハリケーンの影響も有って前年同月比4.7%にまで上昇しています。
(エネルギーや食料などの相場が激しく上下するのを除けば2.0%)
また、最近はやや速度が落ちてきたものの、住宅物価指数も
2003年あたりから急激にバブル化して上昇して、最近一年間では前年比13%と
加熱しています。
要するに、インフレがそろそろ冷やさないと暴走する恐れが出てきているのです。
なので、次期FRB議長に指名されたバーナンキ氏に最初の任務は、
インフレ退治だ、という論調に各誌では成っています。
マクロ経済政策のインフレ退治策としては、
公共事業の縮小や増税などの財政政策は連邦政府の管轄なので、
FRBとしては引き続き0.25%ずつFF金利を上げ続けることになります。
の一方で、住宅バブルが民間家計の消費支出を支えているので、
下手に景気を冷やしすぎると、1990年前後の日本のバブル崩壊の
二の舞になってしまいます。
(この辺は新聞などからの受け売り)
ここで、
課題に取り組んでいるであろう2006年に、日銀がゼロ金利から少しずつ
上げ始めると、
金利差が縮まれば、
少なくなると私は思います。
……とここまで書いているうちに分からなくなってきたので
勉強しなおしてからまた続きにチャレンジします。
私の直感としては、グリーンスパンは、アメリカの経済の為に、
婉曲的に「日本は
福井日銀総裁に釘を刺したんじゃないかな、と言う仮説が
言いたかったんです。
と言うのも、次の日銀のサイトの記者会談を読んだからです。
総裁記者会見要旨 (10月16日)
―― G20終了後の谷垣大臣・福井総裁共同記者会見における総裁発言要旨 ――
(問) グリーンスパン議長が、世界的な長期金利の反転リスクについて言及されたと聞いているが、この点について総裁はどのようにお考えか伺いたい。
(答) 世界経済の成長率が比較的高く、油の価格も上がっている状況の下で、長期金利が低位に安定して、スプレッドもタイトなまま推移している。
(中略)
長期金利が低位に安定していることに安心し過ぎて、人々が脇道に逸れた行動に走ることになると、逆に混乱が起こることになる。一番ポイントのところを押さえながら、G20諸国がしっかり議論して、それぞれの国において必要となる方策を実施していくことが大事である点が確認されたと思う。
私はちょっと先入観がある
「FRBの都合に合わせて低金利のままにはしておけないよ。
日銀は自分たちの計画に基づいて金融政策を取らせてもらうよ」
というのを、限りなく丁寧に、婉曲的に、やんわりと主張したのかなと
いう気がしたのでした。
まあ素人の直感に過ぎませんが。