(2)皇族の意見で考えを改めたこと

Yahoo!News より

三笠宮寛仁さま、女性天皇容認に疑問…会報にエッセー


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051103-00000001-yom-soci




この読売新聞社の記事によりますと、天皇家の歴史について
2665年の歴史と伝統がある、と三笠宮寛仁さまはおっしゃっています。



私はかなり衝撃を受けました。



2665年前の日本列島は縄文時代です……。



こういう歴史の知識は、いまどきの受験の追い込みで
必死に勉強してるであろう高校生や浪人生に、
むしろ教えを請いたい今日この頃です。



私の歴史の知識なんか、10年近く更新されておらず、
今ではくたびれたサラリーマンで、脳みそか
記憶がポロポロ抜け落ちているので、
学生時代の資料を引っ張り出してきて調べてみました。
(最新の研究の成果が反映されてないかもしれないし、



山川 世界史総合図録

山川 世界史総合図録



この横長の資料集の巻末の「年表・資料」によれば、
紀元前7世紀の中ごろは、
ローマをエトルリア人が支配したりとか、
東地中海方面でのリディアで貨幣の使用が始まったり、
アッシリアがぶいぶい言わせてたり、
中国大陸では春秋戦国時代だったりします。



日本列島に関する記述は西暦57年の「後漢に遣使」が最初で、
それから西暦239年に邪馬台国の女王の卑弥呼が魏に遣使、
など歴史記述がじょじょに活発になっていきます。



三笠宮寛仁さま程の高等教育を受けた方が、
世界史の知識が無いとも思えないのですが、
8世紀につくられた「古事記」や「日本書紀」などの日本の建国神話と、
世界史とを区別されてらっしゃらないのかと思います。
せめて4世紀の大和朝廷の成立以来の伝統とか書けば良いのに……。
(最近は朝廷とも呼ばないそうですが)



そして、神話に基づく皇紀でカウントした意見が、
こういう21世紀に皇室典範を書き換えるイベントの最中に通用すると、
三笠宮寛仁さまは思ってらっしゃるのかもしれません。



また、いま天皇陛下や皇太子などは、
憲法上の理由で議論に参加できないようですが、
もし仮に天皇陛下に異論があったとしても発言できないような状況で、
皇族を代表してしまうかのような意見を流出させてしまうとは、
あまりよろしくないんじゃないか、と私は思いました。



私は今まで皇族に対して特に考えたり関心を持ってこなかったんですが、
戦後、日本列島の住人は、こういう方を養ってきたのか。



なお、三笠宮寛仁さまは、「皇室典範に関する有識者会議」が
女性・女系天皇OKの方向で進んでいることに対して、疑問視しておられます。
そして、国民一人がきちんと考えないと、そのうち
天皇はいらない」という議論にまで発展するだろう、
と警告を発しておられます。



でも、私はむしろこの皇族の書いた内容によって、
天皇制って要らないんじゃないかと思うようになってしまいました。



まあ、一人の皇族の書いたものだけで、皇族全員に
当てはめちゃうのは、行き過ぎか。