さおだけ的楽天
今週号の週刊ダイヤモンド誌(12月3日号)は
決算書の読み方についてが特集されています。
公認会計士の山田真哉さんが
楽天の財務諸表を分析している記事があったので
私は買ってみました。
山田真哉さんは、120万部を突破したという
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』を書いた方です。
私もこの本を買ったんですが、
まだ途中までしか読んでません。
簿記をもうちょっと勉強して、基礎の基礎ができてから
読んでみようかな、と私は思ってます。
そんな事言ってると、いつになるのやら……。
なるほどな、と勉強になったポイント。
(私の理解ですので、間違ってる可能性が大いにあります。)
【フロー面:損益計算書】
●今期の黒字化は、楽天にとってはあんまり意味ない。
楽天は2005年第3四半期(7〜9月)に赤字から黒字に転換したが、
これは会計の処理を変更したため。
買収に伴う「のれん代」」(投資総額と純資産との差額)を、
今までは特別損失に一括償却してたけど、
今期からは営業費用で均等償却するようになった。
だから黒字になった。
上述の理由により、楽天の実力を見るには、
現金で資金繰りができてるか、に注目して調べた方がいい。
つまり「キャッシュフロー計算書」を見る。
営業・投資・財務と3種類あるうち、一番重要なのは
「営業キャッシュフロー」。
楽天の2005年第3四半期の営業キャッシュフローを
年間換算すると、約600億円になる。
楽天の年間売り上げ規模は約1,000億円で、
このクラスの企業だと数十億円出てれば良い方。
楽天はかなりすごい。
【ストック面:貸借対照表】
企業の財務基盤が安定しているかを見るには、
「資本合計 ÷ 総資本 = 株主資本比率」が一つの指標になる。
一般的には 30% 以上あれば安全とされてる。
楽天の株主資本比率率は、4.4% しかない。
(つまり資産のうち、負債の比率が95%以上)
また、楽天の収益の柱はすでに金融業になってきてるので、
金融部門を除いて計算しなおしてみても、8.4% しかない。
(ちなみにライブドアは 50% 以上ある)
●でも、楽天の信用力は十分ある。
確かに、上述のように、楽天は借金がすごい。
9月末の時点で 有利子負債は 4,741億円もある。
しかし、当座資産は 2,427億円 もある。
ちなみにここでの当座資産とは、「現金及び預金」と
「受取手形及び売掛金」と「割符売掛金」の勘定の合計。
これを担保にすれば信用力は十分ある。
未だよく分からないところは多々有りますが、
いずれこういうのも分かるようになるかなーと思うと、
これからの簿記の勉強が私は少し楽しくなってきました。