興行収入2,000億円の分け前

映画興行収入が2,000億円を切る、
というニュースが有りました。
http://www.asahi.com/culture/update/0131/020.html



私もそういえばめっきり映画館に行く事も少なくなりました。
ネットなどを見ていると、
映画に詳しい人(「シネフィル」と言うのかな?)は、
この俳優は以前こういう作品でこういう良い演技をしていて、
このキャメラワークはどういう技術を使っていて……etc.
と、スタッフの人物単位や場面の切り替わるカット単位で
分析されていて、すごいもんだと私は思います。



私は自分の記憶力にはほとほと失望しているので、
データベース的な見方はあまりしないで、
アクションシーンがどれぐらい激しいかとか、
自分の知らない世界を(虚構の世界ではあるけど)見せてくれるかとか、
CGの技術の進歩はすごいなとか、
そんな観点でしか見ていません。



あと、何かしら見る前には予期していなかった事に
関心が湧くことが、一番の楽しみかな。
例えば、「タイタニック」を見て、
机の上に飛び乗って激しく踊りまくってたのは、
あれはアイルランドのダンスなのかなとか、
もののけ姫」を観て、民俗学では山の神は女性だと
考えられているんだろうか、だとしたらそれは何故か、とか。



まあそれはともかく、たまたま昨日松竹社の利益率について調べてみて、
私は映画に少し関心が湧いたので、冒頭の記事を多少興味深く
読みました。


で、そもそも映画の「興行」ってなんやねん、
と私は根本的な事を知らなかったので気になりました。



下のサイト(↓)を参考にさせてもらったところ、
映画が作られてから映画館で上映されるまでには、
事業分野としては「製作」「配給」「興行」の3段階があるようです。


http://www.hi-ho.ne.jp/hidzilla/system/system.htm#配給と興行


http://www.02.246.ne.jp/~ftft/chigai.html




映画館を経営する「興行会社」が、
入場料の売上(=興行収入)の内の一定割合を、
上映権などを持っている「配給会社」に支払うそうです。



「ロードショーの場合、通常40%〜70%」や
「近年では上は70%、下は実質的には0%まである」などと
説明されていたので、どんなものか私は調べてみました。
というか、下記のサイトのデータをグラフにしただけですが……。
各年の興行収入を、映画と洋画の配給収入合計で割って、
平均歩合を算出しました。



社団法人日本映画製作者連盟のサイトより


過去データ一覧表
http://www.eiren.org/toukei/data.html




2000年から興行収入のみの発表で、配給収入は発表されていませんが、
歩合(=配給収入÷興行収入)の趨勢を見ると、
1972年を底に、上昇傾向にありそうなので、そのままだったら
今は50%弱といったところでしょうか。
鉱業会社は、映画のチケット代売上の約半分を
配給会社に支払っていると言えます。
映画館を所有している興行会社の粗利益率は落ちているようです。



まあでもアメリカでは禁止されているけど、
日本では配給会社が興行会社も兼ねられるとか、
映画産業って、何かいろいろ複雑そうです。